Tesujiで見つけたアイデアを、Pitcheeeで外に出す
アイデアは「思いついた瞬間」では、まだ半分しか存在していない
面白いアイデアを思いついたとき、ついそのまま企画書を書き始めたくなります。
市場規模を調べ、競合を並べ、機能を考え、ロードマップを作り、開発工数を見積もる。もちろん、それらは必要になることがあります。
でも、その前に一つだけ確認したいことがあります。
そのアイデアを、誰かに話したとき、本当に相手は反応するでしょうか。
「それ欲しい」
「一緒にやりたい」
「もう少し詳しく聞きたい」
「それならこの人を紹介できる」
「その企画ならお金を出してもいい」
こうした反応が返ってきて、初めてアイデアは自分の頭の中だけにあるものではなくなります。
TesujiとPitcheeeを組み合わせたい理由は、まさにここにあります。
Tesujiでアイデアを見つけ、Pitcheeeで外に出す。
考えるところから、伝えて反応を得るところまでを、一つの流れにしてしまおうという話です。
Tesujiは「まだ見えていない組み合わせ」を探す場所
Tesujiには、人、AI、サービス、ツール、キャラクターなど、さまざまなノードがあります。
一つずつ見れば、それぞれは単独の存在です。
しかし、本当に面白いのはノードそのものではなく、ノードとノードの間にある関係です。
たとえば、
- このAIと、この業務サービスを組み合わせたら何ができるか
- このキャラクターを、このコミュニティで動かしたら何が起きるか
- このサービスに、別のサービスの機能をつないだら新しい用途にならないか
- この人と、この技術と、この顧客課題を結びつけたら事業になるのではないか
といったことを考えられます。
つまりTesujiは、単なるサービス一覧や人物名鑑ではありません。
「この組み合わせなら次に何ができるか」を考えるための場所です。
一方で、ここには弱点もあります。
どれだけ良い組み合わせを見つけても、Tesujiの中で考えているだけなら、それはまだ仮説です。
仮説を事業にするには、外の世界にぶつけなければいけません。
良いアイデアほど、長い企画書を書く前に短くしてみる
アイデアを外へ出すとき、多くの人は説明を増やそうとします。
背景を説明し、問題を説明し、技術を説明し、機能を説明し、将来像を説明する。
しかし最初の接点では、むしろ逆です。
長い説明の前に、短くして伝わるかを確かめる。
ここでPitcheeeを使います。
Pitcheeeは、やりたいこと、アイデア、人物、サービスの魅力を、短いピッチとして外へ出すためのサービスです。
重要なのは、単に文章を短くすることではありません。
短い時間の中で、
- 誰に向けた話なのか
- 何が問題なのか
- 何を実現したいのか
- なぜ今なのか
- 相手に何をしてほしいのか
を削ぎ落としていく必要があります。
この圧縮作業そのものが、アイデアの検証になります。
30分説明しないと魅力が伝わらない企画と、15秒〜30秒でも「それ何?」と反応が返ってくる企画では、その後の伸び方が大きく違うからです。
Tesuji → Pitcheee は「発見」と「伝達」の分業
役割をシンプルに分けると、こうなります。
Tesuji
発見する。組み合わせる。考える。
人・AI・サービスのつながりから、「この組み合わせなら何ができるか」を見つける場所です。
Pitcheee
伝える。反応を見る。動かす。
見つけたアイデアを短いピッチへ変換し、人に見せて反応を取る場所です。
この二つをつなげると、次のループになります。
- Tesujiで面白い組み合わせを見つける
- 一つのアイデアとして整理する
- Pitcheeeで短いピッチにする
- SNSやコミュニティへ出す
- 反応を見る
- 反応をTesujiへ持ち帰る
- 組み合わせや伝え方を修正する
- もう一度外へ出す
一回で正解を当てるのではありません。
考える → 伝える → 反応を見る → 考え直す
という往復を速くします。
たとえば、Tesujiで新しいサービス案を思いついたとする
例として、Tesujiを眺めているうちに、こんな組み合わせを見つけたとします。
- AIエージェント
- 日程調整サービス
- 音声会話
- 営業案件管理
そして、
「営業担当者の代わりにAIが顧客と日程を調整し、会話し、その結果を案件管理へ戻すサービスを作れないか」
というアイデアを思いついたとします。
この時点で、いきなり開発を始めることもできます。
でも、本当にそれが必要かはまだ分かりません。
そこでまずPitcheeeで、例えば次のような短いメッセージへ落とします。
商談の日程調整から事前ヒアリングまで、AIが代わりにやってくれたら使いますか?
あるいは、
営業担当が返信する前に、AIが顧客の日程を押さえて質問まで聞いておく。そんな営業アシスタントを作っています。
この程度の短さでも、反応は取れます。
そして反応を観測します。
- 「欲しい」という人がいる
- 「日程調整より見積までやってほしい」と言われる
- 「顧客がAIと話すのを嫌がるのでは?」と指摘される
- 「うちなら試してみたい」と言われる
この四つは、全部価値のあるデータです。
最初の仕様書を完璧にするより、ずっと早く次の一手が決まります。
反応を見るとき、再生数だけを追わない
短いピッチを外に出すと、つい再生数や「いいね」の数だけ見てしまいます。
でも、事業につながるアイデアを探すなら、もっと濃い反応を見るべきです。
たとえば、
- 返信されたか
- 質問されたか
- 誰かに紹介されたか
- シェアされたか
- 「使ってみたい」と言われたか
- メールアドレスや連絡先を残してくれたか
- 打ち合わせにつながったか
- 予約や事前登録につながったか
- お金を払う意思を示した人がいるか
です。
100,000再生されても誰も使わないアイデアと、500人しか見ていなくても10人が「買いたい」と言うアイデアでは、後者の方が事業として強いことがあります。
Pitcheeeを単なる動画投稿やプレゼン作成の場所ではなく、外部反応を取る実験装置として考えると使い方が変わります。
クラウドファンディングは「最初の検証」ではなく、その次に置く
ここでクラウドファンディングにつながります。
「Tesujiでアイデアを思いついた。じゃあクラファンしよう!」
これは勢いとしては面白いのですが、実際には一段挟んだ方が成功率は上がります。
まずPitcheeeで短いピッチを出し、小さく反応を見る。
そして、
- 反応が強い
- 共感する人がいる
- 欲しい人がいる
- 一緒にやりたい人が現れる
- もう少し詳しく知りたい人が複数いる
という兆候が出たアイデアだけを、次のステージへ進めます。
その出口の一つがクラウドファンディングです。
一つの流れ
- Tesujiでアイデアを発見
- 関係する人・AI・サービスを整理
- Pitcheeeで15秒〜30秒程度の短いピッチへ
- SNSやコミュニティで公開
- 反応を計測
- 良い反応があるものだけ内容を深掘り
- 必要ならLPや事前登録ページを作る
- さらに反応が強ければクラウドファンディングへ
- 支援者・初期ユーザー・仲間を集める
- 結果をまたTesujiへ戻す
クラウドファンディングは、単なる資金調達ではありません。
「本当にその未来にお金を出す人がいるか」を確認する大きな検証でもあります。
ただし、すべてのアイデアをクラファンする必要はない
ここは大事です。
クラウドファンディングは目立つので分かりやすい出口ですが、アイデアによって正しい出口は違います。
B2Bサービスなら
短いピッチから、問い合わせや商談へ進めば十分です。
「10社に見せて3社が詳しく話を聞きたいと言った」なら、それだけで強い検証になります。
消費者向けサービスなら
事前登録や予約、ウェイティングリストでもいいでしょう。
新しい商品なら
クラウドファンディングとの相性はかなり良くなります。
オープンソースなら
スター数よりも「使った」「Issueを書いた」「PRを送った」という反応の方が重要かもしれません。
コミュニティなら
参加者数や継続率、実際の会話量が重要です。
仲間を探しているなら
資金より、「一緒にやりたい」という人が一人見つかる方が価値が高い場合もあります。
つまりPitcheeeの先にあるのは「クラファン」ではなく、もっと広く言えば、次のコミットメントです。
見るだけだった人が、返信する。
返信するだけだった人が、登録する。
登録した人が、会う。
会った人が、買う。
あるいは一緒に作る。
そこまで進めるかどうかを確認します。
Pitcheeeはβ版。だから今触る意味もある
Pitcheeeは現在β版です。
完成済みの巨大なプラットフォームではなく、まだ改善されながら動いている段階です。
普通なら「完成してから使えばいい」と考えるかもしれません。
でも、今回の使い方とはむしろ相性がいいと思います。
なぜなら、こちらも完成した事業を発表するために使うのではなく、まだ完成していないアイデアを外へ出すために使うからです。
未完成のアイデアを、未完成の段階から人に見せ、反応をもらいながら育てる。
そのための場所として使えばいい。
さらにPitcheeeでは現在、キャンペーンなども実施しています。
「どうせ試すなら、人が見ているタイミングで試してみる」というのはかなり合理的です。
β版だから様子を見るのではなく、β版でキャンペーンもやっている今だから、とりあえず一本出してみる。
それぐらいの距離感がちょうどいいと思います。
最初の一本は、完成度より「問い」が重要
最初から完璧なピッチを作る必要はありません。
むしろ、最初の一本は市場に質問を投げる感覚で十分です。
たとえば、
もし○○が自動化されたら使いますか?
これを3,000円で買えるなら欲しいですか?
このプロジェクト、一緒に作る人いますか?
このアイデアに1万円なら支援しますか?
あなたなら、このサービスを何に使いますか?
といった問いです。
アイデアそのものを説明するだけでなく、相手が答えられる形にすると反応が増えます。
Pitcheeeを「発表する場所」ではなく、「問いを投げる場所」として使う発想です。
外の反応をTesujiへ戻す
ここまでで終わると、普通のSNSマーケティングとあまり変わりません。
Tesujiと組み合わせるなら、反応をもう一度中へ戻したいところです。
例えばPitcheeeで、
技術としては面白いが、自分なら別用途で使う
と言われたとします。
その別用途をTesujiへ戻します。
すると、別のサービスや人物との関係が見えてくるかもしれません。
あるいは、
これなら○○社と組んだ方がいい
というコメントが来たら、その会社やサービスを新しいノードとして考えられます。
つまり外部反応そのものが、次の探索材料になります。
Tesuji → Pitcheee → 人の反応 → Tesuji
これは単純な一方通行ではありません。
回すたびに、アイデアの解像度と実現可能性を上げるループです。
将来的には「Pitcheeeでピッチ化」ボタンがあってもいい
ここまでやるなら、もっと直接つながっていてもいいはずです。
Tesujiでサービスや人物、アイデアを見ているときに、
「この組み合わせをPitcheeeでピッチ化する」
というボタンがある。
押すと、
- 関係するノード
- 解決したい課題
- 想定ユーザー
- なぜ面白いか
- 次に求めるアクション
などを材料に、短いピッチの下書きが作られる。
そしてPitcheeeへ持っていき、外に出す。
反応が返ってきたら、その結果がまたTesuji側へ残る。
ここまでつながると、Tesujiは「情報を見るサービス」から、アイデアを実験へ送り出す場所へ変わります。
Pitcheeeも「ピッチを投稿する場所」だけではなく、まだ形になっていないアイデアを社会へ出す出口になります。
この二つはかなり相性がいいと思っています。
一週間で試すなら、このくらいでいい
大きな仕組みを作る前に、まず一本で試せます。
Day 1
Tesujiを見ながら「これは外に出してみたい」と思えるアイデアを一つ選ぶ。
Day 2
誰向けか、どんな課題か、何を実現するかを一文ずつ書く。
Day 3
Pitcheee向けに短いピッチへ圧縮する。
Day 4
公開する。
Day 5〜7
反応を見る。
見るべきなのは、単なる閲覧数だけではありません。
- 何人が返信したか
- 何人がシェアしたか
- 何件具体的な質問が来たか
- 何人が「欲しい」「参加したい」と言ったか
- 何件、次の会話につながったか
そして、その結果をTesujiに戻します。
これだけで一周です。
アイデアを「考える資産」から「試せる資産」へ
世の中には、面白いアイデアが大量にあります。
問題は、アイデアが不足していることではありません。
多くの場合、アイデアが外へ出る前に止まってしまうことです。
考えた。
メモした。
資料を作った。
会議で話した。
でも、まだ誰にも届いていない。
それでは、市場から見れば存在していないのと同じです。
Tesujiで、面白い組み合わせや次の一手を見つける。
Pitcheeeで、それを短く外へ出す。
反応があれば、仲間を集める。
顧客に会う。
必要ならクラウドファンディングへ進む。
反応がなければ、また考え直す。
この繰り返しなら、アイデアを大量に抱えて動けなくなるより、はるかに速く前へ進めます。
良いアイデアを見つけることと、良いアイデアかどうかを確かめることを分離しない。
TesujiとPitcheeeをつなぐ意味は、そこにあります。
Pitcheeeはβ版公開中
Pitcheeeは現在β版として動いています。
キャンペーンなども行っているので、気になるアイデアがある人は、完成された企画を用意してからではなく、まず短い形で一本出してみるのがおすすめです。
「こんなのどう?」を外へ出すところから始める。
その反応が、次の手筋になります。
まず一つ、Tesujiで見つけたアイデアをPitcheeeへ出してみましょう。
Tesuji