30秒で説明するなら
パスキーは、パスワードを入力する代わりに、端末や管理アプリに保存した「鍵」でログインする仕組みです。指紋・顔・PINなどで鍵の利用を承認します。指紋そのものをサイトに送ってログインするわけではありません。
パスキーは特定の会社の製品名ではなく、FIDOの標準に基づく認証情報です。FIDO Allianceのパスキー解説
ログイン時に何が起きる?
- 登録時に、利用するサービスのアカウントに対応した「公開鍵」と「秘密鍵」が作られます。サービス側には公開鍵を登録します。
- ログイン時に、指紋・顔・PINなどで、その鍵を使うことを承認します。
- 保存先が秘密鍵で署名を作り、サービスが登録済みの公開鍵で確かめます。秘密鍵そのものをログイン先へ渡す必要はありません。
この流れをブラウザー・OS・パスワードマネージャー・セキュリティキーなどが受け持つため、利用者は暗号の計算を意識せず使えます。仕組みの公式解説
パスワード・指紋認証・二要素認証とは何が違う?
| 言葉 | 何を指すか | パスキーとの関係 |
|---|---|---|
| パスワード | 利用者が覚える、または管理アプリに保存する秘密の文字列 | パスキーでは文字列の入力に代わり、鍵による署名を使う |
| 指紋・顔認証 | 端末上で本人を確認する方法 | パスキーの利用を承認する手段の一つ。PINなどを使う場合もある |
| 二要素認証・MFA | 所持・知識・生体など、異なる種類の要素を組み合わせる考え方 | 本人確認を求めるパスキー認証では、鍵の所持とPIN・生体による確認を組み合わせられる |
| Bitwarden・1Password | 認証情報を保存・利用する製品 | パスキーの保存先として選べる |
生体認証データは端末側で扱われ、通常のFIDO認証でログイン先のサイトへ送られるものではありません。FIDOの本人確認・生体認証の説明、Appleのセキュリティ解説
パスキーの利用時にSMSなどの追加手順が省かれるサービスもあります。Googleアカウントもその一例です。ただし、職場の管理設定やサービスの方針で扱いが変わるため、「パスキーを作れば二段階認証の設定を全部解除してよい」という意味にはなりません。Googleの利用案内
なぜフィッシングに強いのか
パスキーは登録先のサイトに結びついています。たとえば、本物に似せた別ドメインのサイトに誘導されても、本物のサイト用のパスキーで認証することはできません。利用者がパスワードを見分けて入力する方法とは異なり、ブラウザーなどが認証先を照合する点が特徴です。フィッシング耐性の公式説明
保存先によって機種変更の扱いが変わる
パスキーには、大きく次の二つの扱いがあります。
- 同期型:対応する認証情報マネージャーを通じて、複数の端末で利用する。
- 端末に結びついた型:セキュリティキーなど、その機器に鍵を保持し、他の端末へ同期しない。
「パスキーを作った」だけでなく、どこに保存したかまで把握すると、機種変更時に迷いにくくなります。パスキーの種類
Bitwardenでは拡張機能やモバイルアプリからパスキーを保存・利用でき、1Passwordも保存・同期・利用を案内しています。Chromeを使っていても、保存先にはブラウザーに組み込まれた管理機能や対応する管理アプリなどが関わります。実際の保存先と対応環境を確認してください。Bitwardenの公式ガイド、1Passwordの公式ガイド
よくある質問
スマートフォンが壊れたら、すぐログインできなくなる?
保存方式と、利用できる別の端末・復旧手段によります。同期型なら、同じ保存先を利用できる別の端末から使える場合があります。Appleも同期と復旧の仕組みを案内しています。端末に結びついた鍵は、同期型と同じ前提では扱えません。Appleの同期・復旧の説明
パソコンのQRコードをスマートフォンで読むのは、パスキーの移行?
別の端末にあるパスキーでログインする「クロスデバイス認証」の場合があります。近くにあるスマートフォンで承認する操作と、鍵を別の保存先へ移す操作は別です。FIDOのクロスデバイス認証の説明
パスキーを作れば、元のパスワードは消える?
サービスによります。Googleアカウントでは、追加しても既存の認証・復元要素は自動で変更・削除されません。登録後も、利用できるログイン方法と復旧方法をサービスの設定で確認します。Googleの公式説明
端末をなくした場合は?
別の利用可能な端末や、サービスが用意する復旧経路でアクセスを確保します。Googleは、紛失・盗難にあった端末のパスキーをアカウント側で削除する手順を案内しています。具体的な対応は利用サービスと保存先の手順を確認してください。Googleの紛失時の案内
使い始める前に確認する3点
- どのサービスの、どのアカウントに登録するか。
- どの端末・管理アプリに保存し、別の端末でどう利用できるか。
- 端末を失ったとき、何を使ってアカウントへ戻るか。
これはTesuji編集上の確認案です。まず一つのアカウントで登録と再ログインを試し、保存先と復旧方法を確認すると、日常の利用や社内説明につなげやすくなります。
関連する解説
確認日:2026年10月28日。対応環境・画面・復旧条件は、利用するサービスと保存先の最新の公式情報で確認してください。
Tesuji